以下は、小さな樹脂成型の加工業を営む工場の5S活動による改善の前後を比較したものです。この企業では、改善によって工場の美化が進み、工場を見た多くの企業から、新たな注文をこなしきれないほどいただくようになりました。その間僅か1年です。ただし、5Sは、なによりもまず経営者自身が気付くことが重要なのです。
改善後は、顧客に依頼して、週単位で材料納品をお願いできるようにしました。そのため、工場前には、その日に使う材料だけを置くようにし、雨などによる材料の劣化、場所の確保なども可能になりました。


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製造現場──改善前
設備は、材料を供給すると、後は自動で連続成型を行います。作業者は、材料の供給と製品の工程内検査を行っています。
整備前は、通路に物がはみ出しており、梱包用のダンボールも生産現場に混在していました。

製造現場──改善後
通路にラインを引きました。その日の生産に必要なものだけが置かれています。
美しさを求めるのではなく、生産活動しやすい環境を整えることを目指します。
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金型保存棚──改善前
生産現場にある金型保管棚です。一見整理されているようですが、棚の前と上には、所狭しと金型が溢れています。生産に必要な金型・生産が終了した金型・時々使う金型が混在し、使用後には空いている棚や床に好きなように片付けられています。そのため、使用の際には、わざわざ探し出して、不要な物を退け、クレーンで機械まで運ばなければならない状態でした。
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金型保存棚──改善後
金型は、棚番登録され番号が振られ、絶えず使うもの、定期的に使うもの、不定期のもの等というように、優先順位を情報入力し、既に使わなくなったと思われる金型は、顧客にリストを提出し、引き取りをお願いしました。引き取りが実現していなくても、不要金型として別置して、生産現場には、必要なもののみが管理されるようにしました。また、棚の前は、引き出せるスペースが確保され、誰でも注文があった金型を持ち出せるようにしました。
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完成品倉庫──改善前
顧客からは、月単位で、注文が入り、月間計画で、樹脂成型を行い、倉庫に完成品を在庫していました。
ところが、注文確定は、直前に変更されるため、いつの間にか製品倉庫は、山のような在庫を抱えることになってしまい、1年以上注文が復活せず、そのままになる製品がたまっていました。
完成品倉庫──改善後
月単位での注文と生産は、直前変更を考慮した生産方式に変更し、確定注文と週単位で、納期と注文を確認し、特急品全てにタイムリーに対応できる生産スケジュールを立てました。
そのため、途中で取り消される注文と生産はなくなり、在庫は、計画的な納品製品や小分けが必要な製品等、リスクを加味した在庫管理が可能となり、1年を越す在庫は皆無となりました。
工場前入り口──改善前
工場の入り口には、1か月分の材料が積まれていました。顧客からは、1月まとめて材料が納品されるため、実際は、もっとうず高く積まれて材料の山となり、外の倉庫も満杯となっている状態でした。