
従来の熱変位補正
1.ソフトのみの熱変位補正
主軸回転数と時間から温度上昇を考慮して、一方的に主軸の伸びを予測、補正するものです。
全くコストはかからないものの、実際の熱変位とかけ離れて、主軸のみの補正にもかかわらず、実精度は上がらない。
環境温度変化には、全く追随しません。
2.主軸先端に変位センサーを設置、伸びを実測で補正
熱変位は構造体の変形によって起こるもので、主軸の伸びが大きいからといって、それだけの補正では、徐々に誤差が拡大する。
主軸の大きな熱変位補正に留まる。
3.タッチセンサー(非接触含む)による変位補正
加工前に主軸部に取り付けた変位センサーを基準点にコンタクトして、原点のずれを補正する。
熱変位は、温度変化による連続的熱変位です。本来加工点が変わる度に補正を行いたいのですが、測定のため本来必要のないプログラムを挿入し、1つ前の精度に対して補正するため、遅れる。計測時間のロスを生じ、測定の誤差も加わります。
4.他社の温度センサーを使用した熱変位補正
このステルスが発売される前後から海外も含めて、多くの工作機械メーカーで取り付けられました。しかし、顧客の評価は厳しく、同一の温度センサーを用いても、最適な補正式を算出技術開発するまでには至っていないのが、実情です。
5.熱変位をコントロールする
チラーユニット等機械内部に精度劣化防止機器を取り付けます。機器には、大気同調機能を持つ温度計を設置し、ON/OFF切り替えをする必要があり、この脈動により熱変位を誘発する場合があります。ステルスと比較する場合は、こうした機器を取り外して使用した場合のコスト比較も行ってみてください。

1.補正に使用する温度センサー
機械各部に設置する温度センサーは、サーミスターを使用していますが、トレーサビリティーを取って、相互誤差をゼロにしました。そのことによって、機械毎の微妙なずれが生じず、精度1μm、最小±0.1μmレベルの補正まで可能にしました。この技術によって、研削盤レベルの高精度要求にも対応可能となりました。
2.計測装置+補正装置
±0.1℃で0-60℃まで単独で8点、2台連結で16点の温度を測定すると同時に出力機能を持つため、精密測定器としてもご使用いただけます。また、パソコンのモニターをはずし、NC装置につなげれば、最も高性能な補正装置として機能します。
3.6軸補正軸
補正可能な軸を6軸用意しました。その目的は、補正軸を増やすだけではなく、環境条件(切削水使用有り/無し、左右ヘッドで使い分け等)で、複数の補正式を持つことを可能にするためです。
4.操作性
当社比較で、従来のロム焼き方式と異なり、パソコンから全ての補正操作ができます。配線もスプリング接続方式を採用し、取付時間も大幅に節約可能となりました。
5.コンパクト化
当社比較で、体積がほぼ1/2となりました。制御盤に後付けが容易になりました。
6.暖機運転不要
暖機運転は不要となり、空運転時間のロスを削減できます。
7.補正技術
従来、熱変位測定実験を行う度に補正式が新たに生まれる、あるいは正しい補正式の確証が得られない等の問題がありました。当社は長年の研究の末、これらの課題を克服しました。その結果、最適な1点の補正式を算出する技術を開発し、顧客との信頼関係の下で、ご提供することが可能となりました。
8.低コスト化
設計技術力で大幅なコストダウンを実現しました。当社製品との比較で、上記のような高機能化で、工作機械メーカーのニーズにお応えしました。
① 熱変位実験の実施と補正式の算出
② 顧客は意識せずに熱変位を消去
③ センサー毎にアラーム設定
④ RS232Cインターフェイスで、温度も補正値も全てデュアルタイムでモニタリング
⑤ センサー毎に検査データを提供、抵抗値(Ω)をパソコンを通じて入力することで、センサー相互の誤差を解消
ステルス アルティマの特長
① 強力な温度、補正値モニタリング機能
② 低コスト・高精度補正
③ 精密な温度計測で、変位と線形データ提供
④ ±0.1℃の精度で、各部の温度を測定できるため、±1μmの補正も可能
工作機械に温度センサーを組み込む方法
① 構造物に穴を開けて、挿入する方法
② ステンレス製のブロックに温度センサーを埋め込み、ブロックをボルトで固定する方法
③ ステルス アルティマユニットは、122×186×50と小型化に成功しましたので、制御盤内への組み込みが容易になりました。
④ 制御装置に組み込む方法としては、NC装置メーカーの提供する外部入力インターフェイスに接続します。